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●倉敷市玉島の高角砲陣地2010/08/19
岡山県倉敷市玉島にあるのは、高角砲(高射砲)陣地跡です。
高角砲は飛行機を落とすための対空砲の事で、飛行機が撃てるよう高い角度まで砲身が向けられるようになっていることから高角砲と言います。
大まかな位置は以下のWebページを参照して頂くこととして、入り口の市の案内板までたどり着くのに一苦労しました。市販の地図で見ると丘の反対側に道があるように見えたのでそちら側で右往左往してしまいました。しかし、入り口である案内板の位置は丘の東側にあります。案内板までの道も比較的狭くそれにも苦労させられました。案内板からの道は人が歩くのがやっとです。まず、墓場を通りすぎて行かねばなりません。夜はちょっと怖いかも。(こんなところ夜に行く人はいないですよね。)あと、看板にも書いてありますがマムシ注意だそうですので十分準備していってください。
さて、墓場を通り過ぎると神社が2つほどあり、さらに進むと分かれ道がありますが高圧線の鉄塔の方に向かって歩いてください。左側に行くとさらに神社があり行き止まりとなります。
高圧線の鉄塔から西方向に高角砲跡を見つけることができます。今回はもう1方の高角砲跡は発見できませんでした。
マムシは幸いにもいませんでしたが蚊の群れに会ってしまい大変でした。
ファーザーのHP−高射砲陣地と防空砲台−倉敷航空隊周辺の防空砲台等
航空写真から位置を割り出して説明が加えられるなど詳細に記載されている。
詳しい説明は、市の案内板を参照して頂き、ここでは感想を述べたいと思います。
まず、ここは、小高い丘に陣地が作られております。なぜ、丘の上が良いのか疑問です。高角砲の射程からすると丘によるかさ上げ分はゼロに近く、あまり意味がありません。平地に作った方が目立ちにくい上に砲弾などの重量物を運ぶには便利なように思えます。
ここは、周りが集落に囲われており12.7cmも有る高角砲が発射されればその音はかなりの大きさだったものと思われます。
さて、案内板によるとここには、電波探信儀(レーダー)も据え付けられていたそうです。最近、日本のレーダー研究に関する本、題名「海軍技術研究所」副題「エレクトロニクス王国の先駆者たち」著者 中川靖造 光人社NF文庫を読んだばかりなのです。あの時代に日本でもレーダーが何とか形になっていたそうなので驚きです。そうは言っても大戦中の粗末な真空管や繊細な装置のため稼働率は悪かったそうですが。
この陣地が丘陵部に設置されたのもこの電波探信儀のためかもしれません。
これが、市の案内板の詳細です。
案内板にある入り口からの位置図です。
入り口の写真です。
中央から右下に案内板が見えています。
高角砲砲台跡です。
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